命を預かる現場であり、人々の生活に欠かせないのが、病院などの医療施設だ。
しかし、その医療施設の現場では、近年深刻な人材不足が叫ばれている。医療現場では様々な職種の人が働いているが、その中でも看護師の不足が特に大きな問題となっているのだ。これから高齢化が進んでいく日本で、この問題は早く解決する必要がある。
では、看護師が人材不足である原因は、どこにあるのだろうか。その答えは、離職率の高さにある。2018年に日本看護協会が発表したデータによると、正規雇用看護師が10.9%で新卒看護師が7.6%とある。特に、問題視しなければならないのが、新卒看護師の離職率だ。人材不足を解決するために1番必要なのが人材の確保であり、そこで重要なのが新たに看護師となる新卒看護師である。
新卒看護師の離職が多くなってしまうと、慢性的な人材不足を加速させることにもなりかねない。看護師の人材不足を解決するためには、まず新卒看護師の離職を防がなければならないのである。
では、改善するためには何が必要なのだろうか。新卒看護師の離職の理由として多いのが、教育を受けた学校と実際の現場との違いだ。学校で習う授業と実際に人の命を預かる現場では、緊張感や背負うものも違ってくるのは当然である。このギャップが大きくなるほど、新人が育ちにくくなってしまうのである。この問題を解決するためには、教育現場と実際の現場とのギャップを少なくする必要があり、そのためには教育や指導方法を変えていく必要がある。